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 3.東京の温泉の種類と色

東京の天然温泉は大きく分けて2つに分類されます。

東京23区で湧出する温泉銭湯の温泉は、性質や起因・色によって大きく2種類に分類することが出来ます(但し武蔵小山温泉清水湯@品川区の「黄金の湯」は例外)。

そのうちの1つは、温泉の中でもやや珍しい部類のものです。

日本の温泉は、地震や火山が多い国だけあって「火山性」であることが多いのですが、東京の温泉は「海因性」が主です。この海因性は、読んで時のごとく海によって作られた温泉のことです。

例えば東京の場合は黒い温泉が多く、それを「黒湯」と呼んで親しんでいます。この黒い色の成分などは昔、その場所が海底だった時に生えていた海草(カジメ・海苔など)や、もしくは海浜干潟や湿地帯の植生(アシなど)が長い年月をかけて分解されたものであると言われていますが、この場合はもちろん「海因性」になります。

この黒湯は、昔の東京湾の浅瀬に沿うように、三浦半島〜房総半島の間のかなり広い地域に分布しています。

また、同じ黒湯でも場所によって色の濃さやph値(酸性・アルカリ性の指標)がかなり違うので、湯巡りしてみるとその個性に驚いてもらえると思います。詳しくは、次章の東京の温泉の成分と効能をごらん下さい。

もう1つは、普通の地下水が成分によって温泉と認められた場合です。これは、地下水の水脈の周辺地質・地形などによって、水中に塩類が規定量より多くとけこんだために、このように温泉として認められたものです。

多くの場合、井戸水を浴用に使っていた銭湯が、検査をうけたら温泉に認定されたというケースです。色も透明で、成分もさほど多くないことが多いのですが、そのかわりお肌にとってもやさしくて、誰でも抵抗なく入れるので、良泉とか甘露と言うのに相応しいものでしょう。

ところで、火山性でないと温泉と呼べる程に地下水が温まらないのでは?と思ってる方がきっといると思いますが、温泉は成分さえ満たされていれば必ずしも「お湯」でなくてもよいのです。

まず、温泉として認められるのは湧出時の温度が25℃以上とされています。この場合は、成分が入っていようがいまいが温泉とされるわけです。この成分が満たされていないが25℃以上のものを「単純泉」と呼んでいます。

ところが、東京の温泉銭湯は、源泉温度が15℃〜19℃程度しかありません(浴場で使うときはもちろん沸かしています)。実は、成分で温泉として認められているのですが、このような温泉を「冷鉱泉」と呼ぶのです。例えば、東京でもっとも多い温泉の場合だと「ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉(重曹冷鉱泉)」というように呼んでいます。温泉は、温かいものばかりではないということは是非覚えておいてください。

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